初夏の熱中症に注意!

桜が散り、初夏の季節となりました。
気温が高い日が増え、湿度も高くなるこの季節、熱中症になる方が増え始めます。
真夏に比べればまだ涼しいだろうと油断せず、きちんと熱中症対策をしましょう。
特に高齢者は、重篤になるケースもあるため、注意が必要です。
熱中症対策は4月から
4月は、まだ気温がそこまで高くなく、比較的過ごしやすい季節です。
しかし5月頃から、急に気温が高くなる日が増え始め、暑いと感じる日も多くなります。
2024年の5月は、東京都で10日間連続の夏日(25℃以上)を記録しました。
5月は、身体が暑さにまだ慣れておらず、汗をかく機能がうまく働かないことがあり、熱中症のリスクが高まります。
そのため、毎年5月頃から、熱中症の患者が増え始めます。
暑熱(しょねつ)順化
5月の熱中症は、暑さに身体が慣れていない事が主な要因で起こります。
水分補給や室温の調整などの、熱中症対策はもちろん大切ですが、この時期の熱中症対策としては、本格的な夏に向けて、暑さに身体を慣らせていく事が重要となってきます。
暑さに身体が慣れていくことを「暑熱順化」と言います。
気温が高くなり始める4月の下旬ぐらいから、暑熱順化を意識し、徐々に暑さに慣れていくことで、初夏の熱中症を予防し、本格的な夏に向けて暑さに慣れていきましょう。
暑熱順化を始めよう
暑熱順化は、いわば暑さに慣れていくためのトレーニングです。
個人差はありますが、暑熱順化には1~2週間掛かると言われています。しかし、
あまり身体を動かす機会がない人や高齢者などは、1か月程度掛かることもあるので、早目からゆっくり暑さに慣れていく事が重要です。
・運動
身体を動かすと、血流が良くなり汗をかきやすくなります。
暑さに慣れるためには、軽く汗をかく程度の運動をするとよいでしょう。
30分程度のウォーキングや、15分程度のジョギングなど
お風呂上がりのストレッチや筋トレ、ラジオ体操なども有効です
高齢者の方などは、無理をせず自分のペースで運動しましょう。
日ごろから身体を動かすことで代謝が良くなり、汗をかきやすい体質になると言われています。
・入浴
シャワーだけで済ませるのではなく、きちんと湯船に浸かりましょう。
38℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かるのが効果的です。
10分から15分程度を目安にしましょう。身体が十分に温まるまで、お湯に浸かることが重要です。
サウナなどで汗をかくのも、効果的です。
注意点
運動や入浴の前と後には、必ず水分を補給しましょう。
汗をかきやすくし、暑さに慣れるためのトレーニングなので、事前に水分を補給すると効果的です。
運動だけでなく、入浴にも体力を使います。個人差があるので、無理をせずゆっくりトレーニングしましょう。
4月とは言え、急に気温が高くなる日もあるます。夏日のような暑い日の運動は避けましょう。
とにかく、ゆっくり暑さに慣れていく事が重要です。
暑熱順化を意識しているからと言って、絶対に熱中症にならない訳ではありません。
室温の調整や水分補給、塩分補給など、熱中症対策は必ず行うよう心がけましょう。
また、暑熱順化を意識することも重要ですが、日ごろから、運動やバランスのとれた食事、入浴や十分な睡眠など、規則正しい生活を習慣づける事が、熱中症対策だけでなく、健康的な生活を送る上では、とても大切な事なのではないでしょうか。