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さがみはら介護の日大会

先日、相模原市で開催された介護の日大会に参加させて頂きました。

毎年、11月11日の介護の日にちなんで開かれているイベントです。

今年は、11月27日の開催。

講師に井上勝也先生がお見えになっていました。

老年期の心理学を研究されている方です。

講演のテーマ

   私は一体誰なのか
     認知症者の心の理解とケア

認知症の方の心理をひも解く、大変興味深いものでした。

認知症という言葉は皆さんご存知だと思います。

では、何故認知ではなく認知と呼ばれているのでしょうか。

実は、認知症と言うものは、そもそもではないのです。

どういう事か。

認知症というのは、あくまで、ある病気によって現れる症状であって、病気ではないのですね。

認知症を引き起こす主な病気

1、アルツハイマー型    アルツハイマーと言うのは、認知症を発見した人の名前です。
              昔は、梅毒が原因で認知症を引き起こすと考えられていました。

2、脳血管性の病気     脳卒中などの、脳の血管の病気です。

3、レヴィー小体型     このタイプの認知症は、幻視が現れるのが特徴です。
                パーキンソン病の方が、主に罹るようです。

認知症の特徴として挙げられるのが、新しい事を覚える事ができないというものです。

記憶

記録→保持→再生

この流れを正常に行われている状態が、記憶しているという状態です。

新しい情報を脳に記録し、それを一定期間保持でき、自由に再生、すなわち思い出せる状態の事を、記憶と呼びます。

認知症の方は、この記録ができないのです。なので、同じ質問を何度も繰り返したりするのですね。

新しい事を覚えられない。すぐに忘れてしまうなど、記憶障害が現れるというものが、認知症の主な特徴です。

私達に、このような症状が急に現れたらどうでしょう。
とても不安だと思いませんか?

近所のコンビにからの帰り道が急にわからなくなったりしたら、泣きたくなるぐらい不安になりますよね?

認知症の方も、同じように不安を感じています。

ただ、その不安をうまく伝える事ができず、さらに不安は募り、暴言を吐いたり、暴れたりしてしまうのですね。

新しい記憶は消えてしまいますが、昔の事は覚えているというのも1つの特徴です。

その特徴を利用した認知症の治療法の1つに、回想法というものがあります。

認知症の方の昔話を聞いてあげたり、昔よく聴いていた音楽を流す。

自分の事を忘れてしまうような、セルフ・アイデンティティの喪失も防ぐことができます。

自分は一体誰なのか?
こんな状態になったら、不安で不安で仕方ないでしょう。

昔の呼び名で呼んであげるだけでも、認知症者の不安は和らぎます。
スキンシップも効果的です。特に、背中を撫でてあげると、とても安心感を覚えるようです。

認知症者は子供と似ているのだと、先生はおっしゃっていました。

子供の世界を理解することが、認知症者を理解するヒントになるのだと思います。

何故、人生の終末期にこのような、人格の退行現象(子供によく似ること)が起こるのか。

先生は、最後にこんな言葉を残して下さいました。

『子供を大切にするように、われわれ高齢者も大切に扱って欲しい』だから、認知症というものがこの世に存在しているのではないか

このような言葉で、今回の講演は結ばれていました。

また機会があれば、講演に伺いたいです。

さがみはら介護の日大会。
とてもすばらしいイベントでした。
お邪魔させて頂き有り難うございました。

 

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