認知症と共に地域で暮らす シンポジウム
先日、参加させて頂きました。
よみうり大手町ホール
フォトン・ジャパンフレンド主催の 講演会・シンポジウム
フォトン・ジャパンフレンドというのは、ベルギーで認知症の支援活動をしているFOTONに深い共感を覚え、岡田京子さんを理事とし設立された団体です。
今回は、ベルギーのFOTON代表である、バルト・デルトゥール氏が来日し講演を行って下さいました。
ベルギーは認知症へ対する考え方が日本より大分進んでいるようです。
FOTONは市民への啓発を促進するとともに、地元の商店やサービス業、映画館や図書館などの文化施設などと協力し、『認知症にやさしい街づくり』に取り組んできました。
バルト氏が強く強調していたのは、『認知症の方へ対する偏見を、ネガティブなものから、ポジティブなものに変えなければならない』という事。
この、『ポジティブ』という言葉が、この後のシンポジウムでも重要なキーワードになっていたような気がします。
シンポジウム パネリスト
斉藤 正彦 氏
東京都立松沢病院院長
関口 祐加 氏
映画監督
水谷 忠由 氏
厚生労働省 老健局 総務課認知症せ策推進室長
シンポジウムは大変勉強になりました。
パネリストの方々、それぞれの視点で認知症について語って下さいました。
認知症とは一体何なのか。本人が抱えている不安。本当の地域包括とは何なのか。
とても興味深い話ばかりで、あっという間の時間でした。
特に印象に残ったのは、水谷氏の話。
「小学生に認知症に関するビデオを観てもらい、感想を書いてもらったのですが、大半の子が「認知症について色々知る事ができた』『認知症の事がわかってよかった』という感想
しかし、ある女の子がこんな感想を書きました。
『友達が喧嘩していたら、止めようと思いました』
これはどういう事なのかと言うと、認知症のビデオを観て、この女の子は、みんなで助け合って行かなければならないと感じたのですね」
このエピソードが大変印象に残りました。深いですね。
そもそも、『認知症と共に地域で暮らす』というようなテーマは、必要ないのかも知れません。
ただ、皆が助け合い、関わり合っていく社会を目指して行くという事が、認知症の方だけでなく、皆が安心して暮らせる社会というものを、自然と形作っていくものなのではないでしょうか。
最後に
関口監督の映画『毎日がアルツハイマー』
実の母を撮影したドキュメンタリー映画です。観たくなりました。
講演やシンポジウムの内容を書くと、大変長くなってしまうので、割愛させて頂きます。
12月20日の読売新聞の朝刊に、この日の講演とシンポジウムが記事になるようですので、興味のある方はご覧になって下さい。