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リロケーションダメージとは

リロケーションダメージとは

 
 
 今回は、リロケーションダメージについて解説していきたいと思います。
リロケーションダメージなど、あまり聞き慣れない言葉ですよね。

 
 
在宅介護から施設への入居を検討している方や、今、親が入居している施設は遠いので、自宅の近くの施設へ転居させたい などと考えている方は、「リロケーションダメージ」を知っておいた方が良いでしょう。
 
ダメージと付くと、あまり良い言葉ではなさそうですよね。
 
 
リロケーションダメージとはどのようなものなのでしょう。
 
 

    

 
 

環境の変化

 
 
 
自宅から施設への入居、施設から施設への転居、入院や引っ越しなど、高齢者の住環境が急激に変化すると、精神的、肉体的にかなりの負担がかかり、心身の健康を害してしまう事を、リロケーションダメージといいます。
 
 
高齢者だけでなく、年齢に関係なく起こる可能性があると言われています。
旅行先や親戚の家、友達の家などで過ごすのは楽しいですが、自宅に帰ると急に疲れを感じる事がありますよね。
これは違う環境で過ごす事に、知らず知らずの内にストレスを感じているのです。
 
高齢者の場合は、リロケーションダメージによる、身体的、肉体的なストレスが大きく、見当識障害、認知症の症状が出てしまう方、認知症の悪化、昼夜逆転、精神不安、うつ状態など様々な症状が出ることがあります。
東日本大震災の避難所生活でも、このリロケーションダメージが問題視されていました。
震災に対する不安、見知らぬ人との共同生活、環境の劇的な変化により、リロケーションダメージの症状が出る高齢者が多かったようです。

        
 
 
このリロケーションダメージにより体調を崩したり、介護度が上がってしまう事もあります。
施設での生活に対する不安や、手術や入院に対する精神的な不安が、このリロケーションダメージを引き起こしてしまうのです。
 
                        

 
 
 

リロケーションダメージを防ぐには

 

 
環境がガラッと変わり、新しい生活を送る事は、誰しもが少なからず不安を覚えるものです。
特に、長いこと自分の住み慣れた環境で暮らし、自分の心地よいリズムで生活してきた高齢者の方が、その生活を変えなければならないとなると、不安も大きいですし、ストレスもかなりかかります。

      
 
その不安やストレスを和らげてあげる事が、リロケーションダメージを防ぐ事に繋がります。
 
入院先や入居した施設などで、自分の使い慣れた枕や布団、食器などを使用したり、身近にあった小物などを置く事などで、なるべく自宅での生活環境に近づけてあげる事が大切です。
頻繁に会いに行き、話し相手になってあげるのも良いでしょう。
 
その環境に慣れて行けば、リロケーションダメージも徐々に無くなっていきます。
なるべく、新しい生活環境での不安を無くしていく事が大切です。
 
 
有料老人ホームなどに入居の際は、体験入居やショートステイなどを利用し、徐々にその環境に慣れてもらうのもいいでしょう。

退院後、自宅に戻るのが難しく、老健から老健、老健から病院へなど、特養の待ちの期間、施設を点々とする方もいるようですが、高齢者の健康を考えるのであれば、それはあまり望ましい事ではありません。

特養の空きを待つ間だけ、有料老人ホームなどを利用するという選択肢も考慮してみてはどうでしょうか。

     
 
 
 
 

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