こうしんの介護保険入門 保険者とは
2000年から施行された介護保険制度。
介護保険制度は、高齢者介護を皆で支え合おうという社会的なしくみです。
その「しくみ」を運営する組織を保険者といいます。
この保険者が、介護保険料を徴収・管理し、要支援・要介護の方に、介護保険の給付を行います。
私達のために、介護保険制度を運営してくれている「保険者」ですが、一体誰が保険者として、介護保険制度を運営しているのでしょうか。
気になりますよね?
「気にならない!」
‥‥。
まあ。
そういう方もいるかとは思いますが、介護保険制度は、皆で高齢者介護を支えようという考えを基に作られたものなのですから、介護が必要のない方も、介護保険を払っている方も払っていない方も、皆、気にしましょう。
頭の片隅に置いておくだけでも、この超高齢社会を迎えた日本を少しでも
「気にする!」
‥‥。
この、超高齢社会を
「気にする!」
この、超
「気にする!」
はいはい、わかりました。
‥‥。
保険者とは一体誰なのかという話でしたよね。
それは
あなたの住む市町村です!
「‥‥。」
‥‥。
いや、別にスベってないですよ!
本当の事を言っただけですから!
介護保険における保険者とは、あなたの住む市町村・特別区(東京23区)です。
例えば、東京都練馬区の住人の介護保険の運営は練馬区が、神奈川県の相模原市の住人の介護保険は相模原市が「保険者」として運営します。
介護保険制度の基本的な事、法律に関わることなどは国が定めますが、運営は各市町村に任せています。
介護保険制度を作ったのは国なのに、なぜ、国ではなく市町村が保険者となっているのでしょう。
「なぜ?」
介護というものは、人々の暮らしとかなり密着したものです。
そこで暮らす人々の環境、住人の人口、住人の年齢などは、各市町村により様々で、そこにはその人々の数だけ、様々な暮らしがあります。そこに様々な暮らしがあるという事は、そこには様々な介護があり、各地域の介護に関する課題などもまた様々なのだということです。
まあ、簡単に言うと、その土地の特徴(人口構成や、介護保険施設の整備状況など)や、介護に関する課題は、地域ごとに異なるということですね。
それを、国が細かに把握し、介護保険を運営するのは不可能です。
そこで、保険者に地域性を求め、各市町村が保険者として、介護保険制度を運営する事になったのです。
保険者には、介護保険料の徴収、介護保険の給付、要介護認定、地域包括支援センターの設置など、他にも様々な仕事があります。
市町村には、そこで暮らす高齢者の暮らしを支える上で、とても大切な役割が与えられています。
保険者として、介護保険制度を運営し、その地域の介護を支えているのですね。
しかし、ただ、保険者に任せっきりになるのではなく、保険者に介護保険制度をより良く運営してもらうためには、その市町村の住民である私達が、介護に対する意識をもっと高めていく必要があるのかも知れません。