有料老人ホーム入門 有料老人ホームの費用
有料老人ホームの費用
有料老人ホームの費用には、月々支払う月額利用料と、入居時に支払う入居一時金と言うものがあります。
入居一時金の値段は、数百万円から数千万円と施設により様々で、中には、1億円を超える入居一時金が必要な施設もあります。
近年では、入居一時金0円という施設も増えてきていますが、その場合、月額利用料が高くなってしまうことがあります。
月額利用料の内訳は、家賃や光熱費、食費、介護サービス費(1割?2割負担)、オムツ代などの消耗品費、その他、病院への送迎代や、外出レクリエーション時に掛かる費用などの、介護や生活サービスに関する別途費用 などです。
しかし、送迎などを無料で行ってくれる施設もあるため、月額利用料も施設により様々です。
月額利用料15万円などとパンフレットに書かれていても、それはあくまで基本料金のようなものです。
消耗品費や介護サービス費などは、個人により変わってきます。
実際は20万円を超えてしまったりする事が多いので、パンフレットなどの値段より、少し高くなると考えておいた方がよいでしょう。
見学時などに、大体、月にどれ位費用が掛かるのかを確認する事が大切です。
ここで、皆さん気になるのは
「結局、入居一時金ってなんなの?」
ですよね。
「結局、入居一時金ってなんなの?」
‥‥。
さっき言いましたよね。
こんな高額な入居一時金、一体何に対して支払うお金なのでしょう。
入居一時金とは
入居一時金はその名の通り、入居時に支払わなければならない費用です。
何に対して支払うものなのかというと
その施設で、終身にわたり生活する権利を得るために支払う費用です。
この、権利のために支払う費用は、月単位などで償却され、償却期間が残っている時点でその施設を退居することになると、残された権利代(未償却分)が戻ってきます。
入居一時金300万円、初期償却率30%(90万円)償却期間60ヶ月(5年)の場合
上記の例では、一年で42万円ずつ償却されます。
償却は一般的に月単位で行われるので、一年で償却される42万円を12ヶ月で割った金額が月々償却されます。
42万÷12ヶ月=3.5万円/月
一般的な返還金の算出方法
返還金=入居一時金×(償却期間−入居月数)÷ 償却期間
上記の条件を基に計算してみましょう。
3年6ヶ月で退居した場合の返還金
300万円×(1−30%)×(60ヶ月−42ヶ月)÷60ヶ月=63万円
この場合は63万円が未償却分となり、返金されます。
※算出方法は施設により異なる場合があります。
入居一時金以外に、有料老人ホームの費用に関して覚えておきたいのが「上乗せサービス費」と「横出しサービス費」です。
上乗せサービス費
国が定めた特定施設の人員配置以上に、介護職員を施設内に配置し、手厚い介護を提供している場合などは、上乗せサービス費として利用者が負担しなければなりません。
例:基準の人員配置は利用者3人に対して1人の介護職員 3:1
これを2:1などの人員配置にし、手厚い介護を提供している場合、
利用者負担となります。
横出しサービス
利用者にとって必要であると判断され提供されるサービスが、介護保険の対象になっていない場合、利用者の自己負担となるのが、横出しサービスです。
例:病院への通院時の付き添い。買い物の代行など。
「上乗せサービス」「横出しサービス」共に、施設によりどのような内容がそれに該当するのかは、ホームにより異なる事があるので事前に確認しましょう。
「このサービスに費用が掛かるなんて聞いていない!」
なんて事にならないよう気をつけましょう。
有料老人ホームなどでよくあるトラブルは、退居時の返還金や、費用に関してです。
費用などに関しては、契約前にきちんと確認する事が重要です。
トラブルは未然に防ぎましょう。